親日とか反日とか

この三連休ジョン・ウー監督の「マンハント」という映画を見ました。

日本を舞台に薬品メーカーの顧問弁護士が様々な罠にはめられるが最後は巨大な悪を暴くという映画で日本側の刑事役には福山雅治さんが起用されているアクション映画です。

先日の日経新聞にも取り上げられていましたが、日中の共同作業による映画が増加傾向にあり中国の巨大な資本と日本が培ってきた映画文化が融合すれば面白い事になりそう、、という予感を抱かせられました。

今回の映画は少し銃撃戦が多くて銃文化が無い日本にはちょっと理解しにくいがアメリカ的なヒーローモノを目指していた?様な印象を受けました。

振り返ってみると日本と中国の関係がややこしい事になっている時期はこういった共同作業というのは発生しにくい状況があったのではないかと思います。

恐らく尖閣国有化を表明した2012年にこの様な映画が発表されるのは雰囲気的にも難しかったのでは。

実際のところ当時は日系大手企業の貨物が通関で長期間止まったり、日本へのLCを開設させるなと暗に地方ではお達しが出ていたり、現地の商工会で日本製ボイコットを叫ばれたりといった事態を身近に体験した事が思い出されます。

それで当時は親日とか反日といった事象に関する文献を読み漁りましたが自分なりに出た結論は、そもそも親日や反日という文化がある訳ではなくただ一点の目的の為に親日になったり反日になったりという傾向があるのだという事でした。

ただ一点の目的とは勿論、現体制の維持あるいは共産党一党政権の維持といったところかなと思います。

国内世論が政府攻撃に向かいやすい雰囲気があれば反日らしき方向に向かい、舵取りが比較的うまく行っている場合は親日ムードといった具合に。

そういう視点から見ると日中の経済交流が再開されたり、あるいは自民党の大物政治家が中国を訪問といったニュースは中国の政権が比較的安定してきたのではと思わされる出来事でした。

話は戻りますが、中国の国内事情が安定してくると日本との文化交流も盛んになり様々な面白い映画が出てくるのではと「マンハント」を見て期待させられました。

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