最近、世間を賑わせている中国恒大集団の問題について第二のリーマンショックか?とか中国経済の崩壊?という文脈を見るようなりました。
ただ、中国の特異性から行けば、日本市場にはあまり影響はなさそうな気がします。
例えばリーマンショックは「信用の低い人への住宅ローン、いわゆるサブプライム・ローンを複雑な仕組みで証券化したCDOというデリバティブが世界中にばらまかれ、何重にもレバレッジがかかる構造になっていたために、どこにどれだけのリスクがあるか誰も把握できなかった」という事が要因として挙げられていていわば、欧米で編み出される錬金術が崩壊したと考えています。
一方中国恒大集団は業績を見ると業績は黒字企業です。https://jp.reuters.com/companies/3333.HK/financials
ただ拡大を急ぎすぎて借りたものが返せないといった状況に陥っているのも確かです。
中国のポイントでまず見逃せないのが土地は国家のもので、賃借権により土地を使用していることかと思います。通常50年~70年ですがこの権利は売買が可能ですので、いざとなればある程度はキャッシュ化が出来るかと思います。
また倒産という概念がないので取引停止をしたとしても会社自体は自身で手続きを進めていかないと存続していく事になります。(手形不渡りを出しても倒産せず事業継続は可能)
リーマンショックの様に世界中に債権をばらまいているという事でもないので問題も中国内部で完結しそうです。
そこで原点に返ると中国での最優先事項は中国共産党の安定的継続であるというポイントです。 その観点にそって、切り捨てても影響がないのかあるのかという観点から判断が行われるという事になるのではないかと思います。
さて、中国のGDPの2%と言われるインパクトについて今後継続的に支払いは発生しますのでリスクを中国共産党でどうとらえるか見届けていきたいと思います。(個人的には何等かの形でこっそり救済されるのではと思います)